会員カードはスマホで携帯する時代!会員証機能付きアプリのメリットとは?

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会員証は紙やプラスティックでできたカードが一昔前は主流でしたが、スマホの利用が爆発的に普及していくにつれて旧態の会員証よりもアプリ形式の会員証の存在が大きくなっています。

その代表例として、無印良品、ユニクロ、スターバックスのような大手企業のアプリはご覧になられたり利用されている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、従来のカード形式の会員証でよくある困りごとを改めて見ていき、アプリ化することで得られるメリットや効果を中心に説明していきます。

会員カードで顧客がよく困る3つのコト

会員カードは、図書館やスポーツジムなどのカードのように単に提示して会員だと証明する会員証の役割を果たすものと、一定の来店や購入で割引や特典が発生するタイプのものがあります。後者の場合は、小売店や美容店、飲食店などでよく見かけるものですが、一度来店した顧客の再来店や再購入を促すために使われています。

いずれにしても、会員カードはカードの形をしていることで顧客を悩ますことがあります。まずはその内容をみていきましょう。

カードがかさばる

会員カードは紙やプラスティック素材で作られているため、一定の厚みがあります。さらに数々の店舗で会員カードを発行するとなると、財布の中でカードがかさばってしまうことがよく起きます。カードがたくさんで財布がパンパン、なんてことはよくある話ですよね。

少し前までは色々と入る長財布が流行りましたが、ここ1〜2年で財布は小さなサイズが増えている傾向にあります。その分、カードのかさばりを気にする人が多くなっています。

カードを持ち忘れる

あまりにも会員カードが増えたりかさばったりすると、普段から財布に入れておくことをしなくなります。そうすると、カードの持ち忘れが発生します。せっかく会員カードを作ったのに、いざという時に忘れてきてしまったせいで使えないということは、少なからずの方が経験あるのではないでしょうか。

次回来店時にレシート持参でポイントやスタンプを付けてもらうといった対応をしているお店も多いですが、期間が開けば開くほどそのことを忘れてしまったり、面倒に感じて諦めたりしてしまうものです。

カードを紛失してしまう

他によく起こりがちなのが、会員カード自体を紛失してしまうことです。特に、来店頻度が月1回以下といったカード提示のスパンが空く場合や、カードの持ち忘れが発生した場合に紛失が起こりやすくなります。

1度目のカード発行時はポイントや特典がもらえることに前向きだった人でも、紛失して発行が2度目、3度目となるとカードの必要性を感じなくなってくるものです。会員カードを紛失したり捨てた経験のある人であれば、会計時にカード発行を勧められても、そのカードを保有するメリットをより慎重に考えたり、発行を断る方もいるのではないでしょうか。

会員カードに代わる会員アプリとそのメリット

デメリットは多少ある会員カードですが、ポイントや特典がいつも行くお店でもらえる仕組み自体は顧客からすれば嬉しいものですし、再来店・再購入のきっかけになります。

そこで、会員カードの機能をそのままスマホアプリに移行することで、カード形式ゆえのデメリットを解消することができます。ここでは会員アプリの特徴とメリットを詳しく見ていきましょう。

会員アプリとは?

会員アプリとは、小売や飲食などの店舗が来店客向けに提供するスマホアプリのことを指します。

従来の会員証の機能はもちろんのこと、会員へのメッセージ配信、キャンペーン告知等、様々な施策も実現できることが特徴です。さらに、会員の来店履歴や購入履歴のデータ化を通じて、顧客行動の分析や実店舗の効率化等へと横断的に活用できます。

中には、アプリ全体機能の一部として会員機能を提供し、その他に会員でなくても利用できる機能を用意したり、アプリ上でオンラインショッピングができるものもあります。

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メリット① 会員証がより身近に、持ち運びも便利

まず顧客として最も嬉しいのは、冒頭で述べた「かさばる」「持ち忘れる」「紛失する」ことが払拭されることでしょう。会員アプリであれば、いつも持ち歩いているスマホに一度インストールするだけで会員証を常時携帯できるようになります。

また、財布のカードポケットの中を見ることはあまりしなくても、会員アプリが入っているスマホ画面を見ることは多少するはずです。そういった面で、後ほどご紹介する通知機能を使わなくても会員証が目に触れる機会は会員アプリの方が多くなります。

メリット② 顧客管理が進む

紙の会員カードではそのアナログさゆえに、手を使って会員IDを管理などの対応をしない限り取得できるデータはほとんどありません。少しグレードアップしてICチップや磁気テープの付いているカードであれば、一定のデータ扱えるようになりますが、顧客に紙に記入してもらった情報を店舗側でシステムに打ち込み、カードのIDと顧客情報の紐付けをする形なので、手間がかかるものです。

その反面、アプリであれば顧客情報は顧客が自身のスマホに入力し、入力されたメールアドレスや自動採番されたIDをキーに顧客情報の管理ができます。そのため、会員証の発行・更新の手間は必要なくなります。

また、来店履歴、購入履歴、ポイント履歴といった顧客の行動履歴のデータも取得できるので、顧客の行動パターンやニーズ、キャンペーンの効果を把握することもできるようになります。

メリット③ 来店・購買促進施策の幅が広がる

アプリの最も大きな特徴と言っても過言ではないのが「プッシュ通知」の存在です。プッシュ通知は顧客に対してダイレクトにメッセージを配信できる機能です。つまり、会員証を発行して来店を待つだけではなく、店舗側からメッセージを発信して来店をさらに促すコミュニケーションが可能なのです。

プッシュ通知は、アプリ会員全員に配信することも可能ですが、特定の属性セグメントのみに配信、位置情報に応じて配信、といった様々な使い方ができます。

プッシュ通知以外にも、アプリ内にWEBサイトのようにシーズンに応じたキャンペーンバナーを設置したり、リッチコンテンツを活用した限定商品の紹介等、旧来の紙ベースの会員カードでは実現できない幅広い購買訴求が実現可能です。

メリット④ アプリの認知度・利用率がアップ

会員機能のないアプリをすでにリリースしている場合、会員証機能を付けるだけでアプリを起動する機会が増えます。なぜなら店舗で商品を購入するたびに、レジスタッフが会員証の提示のためにアプリの起動を促すからです。アプリ起動が増えることで前述の様々なコンテンツ閲覧を促進させることができます。

会員証機能のある会員アプリの代表例

会計時にスマホをかざしたり、スマホ画面をスキャンすることで会員認証してもらう場面は少しずつ増えてきています。ここでは中でも代表例とも言える会員証機能の付いている会員アプリを3つご紹介します。

無印良品

出典:App Storeプレビュー

無印良品のアプリには、店舗検索機能、商品検索機能、通販機能、店舗チェックイン機能、会員証機能が用意されています。

商品購入時に会員証を提示したり、店舗チェックインをすることによってマイルが貯まり、そのマイルに応じてを別商品のディスカウトとして利用することができるようになっています。

ユニクロ

出典:App Storeプレビュー

ユニクロのアプリにも商品・店舗検索機能、通販機能、会員証機能が搭載されています。

店舗での会計時に会員証を提示することで、会計1,000円ごとにクーポン抽選権が1回付与され、サイコロゲームによってその抽選結果がわかる仕組みになっています。

スターバックス

出典:App Storeプレビュー

スターバックスのアプリには、店舗・商品検索機能、通販機能、ギフト機能の他、会員証(スターバックスカード)機能があり、既存のプラスチックのカードをデジタル登録、カードへの入金が可能になっています。

スターバックスカードで支払いをすることで、50円ごとにStarを集めることができ、一定のStarを集めると商品と引き換えることができるようになっています。

まとめ

顧客行動はスマホの普及によってますます変化しており、それに伴って会員管理の在り方や会員とのコミュニケーションもシフトしていく時期になっています。

アプリは会員証としてのメリットを顧客側に与えるだけでなく、顧客データを活用したマーケティング施策へ応用したりと、様々な展開の仕方があります。既存顧客に対する新たな戦略として、アプリの導入や会員証機能の追加を検討してみてはいかがでしょうか。